今回は宇宙を舞台にした育成シュミレーションです。
~elan plus(PS)~
核戦争によって地球に住めなくなった人類が宇宙で生活する様になった世界。
ある時、人類は新たな生活圏となる可能性を秘めた惑星を発見する。
「エラン」と呼ばれる未知の惑星を調査する為、惑星調査候補生に選ばれた9人のメンバー。有人探索機「エランシップ」に乗船できるのは定員の関係上2名のみ。
「エランプロジェクト」と呼ばれたその計画に、主人公を含めた9人は様々な理由から試験に挑む。
という概要です。
91週間(およそ半年。)の間一緒に生活し、訓練やコミュニケーションを重ねて様々な試験をこなし、最終的に惑星調査員として選抜される事がこのゲームの目標です。
プレイステーションで発売され、現在はPSNのアーカイブスでもダウンロード出来ます。
ゲームの基本的な流れは、
交流→訓練→試験
を繰り返し、
最終試験の後、惑星エランの調査員として選ばれるかどうか結果発表→エンディング
です。
※それぞれの試験には上位5名から順に5~1点のポイントが割り振られます。最終試験を含めた総合得点の1番高い者が調査員になる資格が与えられます。
システムとしては良くいえば簡単、悪くいえば単調かといえるでしょう。
難易度も割と易しく、クリアするだけなら1回で、駄目でも2回目には達成できる人がほとんどかもしれません。僕はクリアした時、「久しぶりにのんびりゲームしたなぁ」と感じました。それと同時に、「面白いけど達成感が薄い」とも。
後述しますが、このゲームはプレイスタイルによってはスケジュールの建て方に相当気を遣います。当時の僕はクリアすること、強くなること以外のやり込みの楽しみをあまり分かってなかったので、「あまりゲームをやらない人には良いかも」位の評価だったのです。
それから年数が経過してPSNのPSアーカイブスでたまたま見つけて購入すると、「elan plus」の評価がガラッと変わりました。
この作品においてシステムの簡素さと難易度は長所となります。
惑星調査員になれるのは2人ですが、1位と2位が選ばれるのではなく、未知の惑星に降りて活動する際、信頼できるパートナーと共に行動した方が結果を残せるとの考え方から、「1位が連れていくパートナーを選ぶ」独特の方式になります。
パートナーと信頼を深めるとイベントが起こり、エンディングでは一枚絵が挿入されます(クリア後にギャラリーにて閲覧できます)。
パートナー候補の男性キャラは、
熱血漢、インテリクール、二枚目キザ男、ショタと定番の押さえどころで、
女性キャラは
ツンデレ、内気っ娘、お姉さん、イトコ殿ー!
と、こちらも定番ですね。(隠しキャラもいます)
ジャンルは育成シミュレーションとされていますが、恋愛要素も含まれているのでキャラクターゲームとしても楽しめるかと。
クリアを優先する、各キャラのイベントを楽しむ等のプレイをするなら、トレーニングをして試験に必要な様々なパラメータを上げながら、意中の相手に積極的に交流することです。
選べるキャラクターの多さの割りに、複雑なシステムが無いということは、周回するに当たって気が楽になりますし、仮に途中で放置して期間が空いてもプレイするのに億劫になることもないでしょう。
ゲームのハードルの低さがそのままプレイしやすさに繋がった好例だと思います。
しかし、「意中の相手が成績トップになり、且つ自分をパートナーに選んでもらう」「意中の相手と1,2トップでフィニッシュする」というプレイスタイルだと、ちょっとプレイの仕方を考えなくてはならなくなります。
当たり前ですが、パートナー候補者は全員時間が経つにつれてパラメータが上がります。また、試験の結果で各々の順位も変動が起こります。
プレイヤー1人が成績を残せば良かった「自分が1位になり、パートナーを選ぶ」プレイと違い、意中の相手の成績を上げ、更に追従するライバルの成績を下げなければなりません。また、試験の結果で各々の順位も変動が起こるので、ライバルの成績が落ちても新たなライバルが現れます。
そこで、ゲームの途中から「共同トレーニング」という項目が選べる様になるのですが、
・訓練内容に該当するパラメータの数値を自分と相手で比較
・高い方が低い方にトレーニングのコーチをする
・教えられた側の該当パラメータを大きく伸ばすことができる。ただし、教えた相手のパラメータはほんの少ししか伸びない。
といったトレーニング方法を活用していきます。
意中の相手のトレーニングを自分が教えてパラメータを伸ばし、その他のライバルを自分が教えてもらうことで相手の妨害と自分の成長を兼ねるのです。
ゲームの経過によってはセーブ&ロードも必要になるかもしれませんが、先々のトレーニングの計画を立てたり、順位の変動で起こる突発的なランダム要素による計画の変更等は、まさしくシミュレーションゲームとしての面白さを味わえます。
まとめますと、
・どのキャラクターをパートナーにするか
・どういう育成プランを立てるか
・自分がトップで相手を選ぶのか、意中の相手がトップになり自分が選ばれる様にゲームをコントロールするのか
この組み合わせの妙が根底にあり、面白さに繋がっていると気づかされました。アーカイブスに感謝ですね。
腰を据えてプレイするのか、他のゲームの合間に息抜きにやるのか、それも「elan plus」の組み合わせの妙に含まれるのかもしれません。
- 出版社/メーカー: ビスコ
- 発売日: 1999/04/01
- メディア: Video Game
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
~余談スペース~
・声優陣は豪華です(友人談)。
なのですが、音源の関係なのか、声の質に少しバラツキがありますので、気になる方は注意かも、です。
・これを書いてる間、「fran」買って食べました。