次のゲーム紹介の記事はほとんどできているのですが、納得のいくものにしたいのでもう少しだけ手直し中です。恐らく、2~3日後には投稿できるかと。
ホント遅筆ですみません…。
その代わりといってはなんですが、たまには趣向を変えて、映画のミニ紹介をさせて頂きます。
※本作品は性的な描写を多分に含んでおります。
御試聴の際はご注意下さい。
ロンドンにてウェブサイト開発を行う会社で働くアリス。
仕事は順調、プライベートでは恋人のジェイクと同棲中と、それなりに幸せな日々を過ごしていた。
ある日、出勤途中の交差点で視線を合わせた男性に強く惹かれ、嘘をついて会社を抜け出す。
書店で見つけた男性-アダム-に出会い、誘われるがままにアダムの自宅で行為に更けるアリス。
こんなことは今日で終わりにしなければ…
そう思いながらも、アダムの許へ何度も足を運んでいくアリス。
その時から、アリスの周囲に奇妙な出来事が降りかかる。
『優しく殺して』という小説が原作ですが、原作とは似ても似つかない映画でに仕上がっています。
サスペンスと恋愛、そして強烈なまでの下碑たシーンと狂いを描いた、チェン・カイコー監督のハリウッド初進出作品です。
この作品、個人的にはサスペンスとしても恋愛としてみてもそこまで面白いわけではないと思います。
ですが、観た人の心を必ずえぐり込むどぎつい何かがありまして、そこがこの作品を印象付けています。
~あまりにも世間とかけ離れた、二人と周囲の世界~
この物語の中心人物、アリスとアダムに共感できる要素は欠片もありません。
ぶっちゃけ、振り切ったド変態と究極のドMが織り成すハーモニーなのです。
ごく普通の感覚の方からすれば、彼女達の行動は理解できないというより、拒絶の感情が沸き上がるでしょう。それほどまでに狂った愛で構成されています。
性行為を除いても、プロポーズのタイミングから結婚の儀式まで、その歪んだ愛情表現を提供し、疑問の余地を挟まず受け入れられるその関係には「気持ちが悪い」と思う人がいてもおかしくありませんし、むしろそれが普通の反応でしょう。
ですが、二人の認識では『純愛』なのです。
常人では『狂気』と感じるものが、彼女達には『狂喜』にしか変換されません。
後半、アリスはアダムという人間に対して疑問を持ちますが、それも周囲で起きた出来事がなければ気づけないほどに踏み外しているといえます。
異常な性嗜好を繰り返して愛情を感じる二人。
それを観て愛情・共感を感じない試聴者。
対立するであろう感情は、最後まで平行線のままだと思います。
だからこそ、人物のおぞましさが嫌でも心に入り込んでくるのです。
~そのキャッチコピー、誰に向けたもの?~
この作品のキャッチコピーは、「のぞいてはいけない、愛の果て」です。
ネタバレになるので詳細は伏せますが、このキャッチコピーが一体誰に向けたものなのかと考えていくと、良くできていると思います。
観終えたら、1度考えてみて下さい。
アリスなのか、アダムなのか。試聴者に対してか、それとも…。
オススメできる映画とは決して言えません。
ですが、独特では済まされないその歪んだ感情をぶつけられることで、間違いなく忘れられない作品になるのは確かですね。
- 出版社/メーカー: 東芝デジタルフロンティア
- 発売日: 2002/08/23
- メディア: DVD
- クリック: 10回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
~余談スペース~
・さて、映画の紹介、如何でしたでしょうか?
なるべくゲームを中心に記事を書きたいとは思っていますが、紹介記事を書けば書くほど、色々な娯楽を紹介したい気持ちが沸いてしまいました。
これを区切りに、しばらくはゲームの記事に集中したいと思います。
あ、でも反響があったらまた作成するかも…(意思弱)
※追記:ゲーム記事、明日(6月4日)の夜には間に合いそうです!