皆様、「グーニーズ」という映画はご存知でしょうか?
マイキー、マウス、データ、チャンクから成る4人のメンバー「グーニーズ」と、マイキーの兄や恋人とその友人が偶然宝の地図を見つけることから始まる冒険を描いた、80年代の作品です。
この映画をKONAMIがゲーム化し、非常に面白い作品に仕上げました。
前作からシステムを大幅にパワーアップさせたその続編が、今回語る作品です。
★グーニーズ2~フラッテリー最後の挑戦~(FC)
宝物を巡る冒険の果てに、フラッテリー一家を壊滅させたグーニーズ(前作『グーニーズ』)。
しかし、フラッテリー一家はしぶとく生き残り、彼らの新たな仲間である人魚の『アニー』を誘拐した。
「彼女を取り返して欲しければ1人ずつ来い」と言われ、救出に向かうグーニーズだったが、次々に捕らわれてしまう。
最後の1人となったマイキーは、全員を救出するため、フラッテリーのアジトに乗り込んでいった。
当時のKONAMIが得意としていた、小気味良いアクションはそのままに、映画にはないオリジナルストーリーを組み込んだアクション&ダンジョンアドベンチャー、という表現が近いでしょうか。
~2つのステージ要素でいいとこ取りの作品に~
主人公マイキーの目的はアニーとグーニーズのメンバーを全員救出することですが、そのためにはフラッテリー一家のアジトを踏破しなければなりません。
・アジトのフロアではサイドビューのアクション
・フロアとフロアを繋ぐドアに入ると、3Dダンジョンの中を探索
の2つの要素がメインになります。
アクションステージは段差、はしご、動くリフトなど上下左右を駆使したプレイで画面いっぱいに動けます。マイキーのジャンプも頂点に達する前ならそれなりに制御が効くので、感覚を掴めばスイスイ進めます。
ステージも凝っており、普通の建物、薄暗い洞窟、独特の操作が必要な水中、氷で床が滑る、橋の上のアスレチックステージなど、そんなアジト作る金があるならもうグーニーズに関わらないで余生過ごせよと思えるほどバラエティ豊かです。
背景が明るめですが、全体的に淡い色合いが少ないので敵と背景が混ざって見えにくい、ということはないのでご安心下さい。
その敵キャラクターですが、種類が多いのに挙動が被らないというのも良いですね。段差と敵の配置による組合わせだけで、その都度プレイヤーにアクションパターンを構築させるという、さりげない設計になっていました。
3Dダンジョンではステージの移動だけでなく、探索することによって重要なアイテムやアジトの地図、捕らわれたグーニーズのメンバーを救出する場所でもあるので、やるべきことは盛りだくさんです。
場所によっては体力回復やアイテムをくれる人にも出会えるので、色々探索してみて下さい。
怪しいと思ったらとにかく叩け!
~アクションの難しさと体力回復の容易さ~
そこまでシビアなアクション操作を要求されることはありませんが、上記のようにアジトそのものがアスレチックに富んでいるため、穴に落ちて死ぬ頻度はそれなりにあるかと思います。
その代わりなのか、敵が体力回復アイテムの『ハート』を落とす頻度もそれなりにあるため、初見の敵の動きに惑わされたり迂闊な行動をとらなければ、ライフがなくなってゲームオーバーになることは少ないと感じました。グーニーズのメンバーを解放してライフが増える後半になるほど、その傾向は顕著になります。
ある意味バランスがとれているのですが、ライフの意味が薄くなるのは寂しいですね。
他にもメッセージが全てカタカナで読みづらく、表記スピードが遅いのも人によっては気になるところかもしれません。
~BGMは本当に素晴らしい~
今も昔もKONAMIといえば良質な音楽、といえるほど、それぞれの背景の雰囲気にあわせたBGMがゲームのモチベーションを高めてくれます。
特に原作主題歌であるシンディ・ローパーの「グーニーズはグッドイナフ」のアレンジは、テンポ良く非常にキャッチーなメロディーになっています。
僕の歴代BGMランキングでトップ10入りしているほど気に入っているので、音楽だけでも是非!
~全体的に高水準の、良作ゲーム~
細かい点で引っ掛かるところがあるかもしれませんが、ほとんどの要素を高水準で丁寧に纏めた良作となっています。
まだハードが現役でプレイしていないのであれば、是非遊んでみて下さいね!
~余談スペース~
・ゲームに出てくるフラッテリーのボスが非常に原作そっくりです。アン・ラムジーを知っている方なら納得の出来映えです。
・映画を見たことない方も、一度はみて欲しいですね。
因みに原作の『データ』役で出演していた子役俳優は「インディ・ジョーンズ」にも出演(時期はインディの方が先ですが)していました。
現在は映画制作側として活躍しているそうです。
・シンディ・ローパーと言えば、「タイム・アフター・タイム」ですね!
基本はパンクやロック中心の音楽ライフですが、時折ふいに聴きたくなる素敵な楽曲だと思います。