だいぶ前に友人から「マリオについて語って欲しい」との要望があったのですが、これが考えてみるとなかなか難しく、ここまで先延ばしになってしまいました。
マリオほど知られているゲームキャラクターになると、思い付くことは色々あるのですが、どれもが「だから面白い」に集約されてしまうんです。
それでは何の意味もないなぁと思いながら過ごしていたのですが、気づけば年を越してしまいました。
友人には大変遅くなって申し訳ない限りですが、今更ながら「マリオ」というゲームキャラクターの誰もが成し得なかった…のではないかという特徴を挙げてみたいと思います。
これだけ認知あるキャラクターを扱うのは何だか緊張しますね。
友人、そして閲覧している皆様にとってマリオはどんな存在か、宜しければご一緒に考えてみて下さい。
~マリオの誕生~
さて、マリオが一躍脚光を浴びるようになったのは、現在でもギネスにおいて「最も売れたゲームソフト」として名を輝かせている「スーパーマリオブラザーズ」の発売であることは疑いようがないでしょう(マリオの初登場はこれより前になりますが、世界規模で認知されたのは間違いなくこの作品です)。
この作品の優れた点は数え切れないですが、その内の1つに「マリオのデザイン」が挙げられます。
大きな鼻とヒゲ、帽子で左右のどちらを向いているのか一目で分かり、ジャンプする際に片手を上げることでブロックを叩いている動作を演出、オーバーオールの服装は手足の判別が鮮明になるなど、アクションをストレスなくこなせる様に意図的にデザインされています。これは有名な話ですね。
現在とは違い、容量に制限のあったファミコンというハードの中で、マリオは内面のキャラクター性よりもアクションゲームにおける機能性を重視されて生まれたわけです。
~当初から引っ張りだこ、マリオ~
そんなマリオは当時の任天堂のファミコンソフトにゲスト出演しています。
「テニス」では試合の審判を務め、「ピンボール」ではピーチ姫と共にボーナスステージで活躍します。
ゲームボーイでは医者になり、「ドクターマリオ」で番外編としてパズルゲームで発売されていますね。
その後も「マリオオープンゴルフ」を、SFCでは「マリオカート」といったスポーツゲームなど、積極的に他のジャンルに進出しています。
少し話が逸れますが、「ヨッシーのたまご」や「ルイージマンション」などのスピンオフ作品も豊富ですね。
今でこそスピンオフは当たり前になっていますが、当時からここまでスピンオフが盛んだったのはマリオシリーズくらいではないでしょうか。
こういった土壌がありますから、国家間の戦争とかゾンビが出てくるといった世界観はともかく、ギミックに関してはどんなものであってもある程度マリオは対応することができるんですよね。
~マリオは垣根を平気で越える~
タイトルにもなっている「マリオの万能なキャラクター性」とは、要は枠に収まらないことだと僕は考えています。
分かりにくいと思うので少し例を出してみますね。
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恐らく皆さんがこれを見た時に「今回は趣向を変えてきたんだな」と感じませんか?
・ロックマンならバスターを用いた近未来アクション
・パックマンなら敵の目を掻い潜りながら食べる
・ツインビーならシューティング
といったように、キャラクターは必ずイメージが先行します。
というか、本来キャラクターとは何らかの「枠」に収まっているからこそ成立しているといっても過言ではありません。
試しに他のシリーズキャラクターで考えてみて下さい。必ずこれ、といったイメージがあるはずです。
それはゲームシステムやデザインを考えて、そこに沿うようにキャラクターが作られることも大きいと思われます。
対して、マリオはアクションの快適さを第一に考えられて生まれているわけですから、元の部分から違っているんですよね。
もちろんマリオもアクションが根幹にあるのは間違いないのですが、先述した土壌のおかげか他のキャラクターと比べても、どのジャンルもそこまで趣向を変えたとは思われないのではないでしょうか。
これから新しいジャンルのマリオが関わるゲームが出ても、恐らく同じでしょう。
そこが他のキャラクターと一線を画す所です。
~万能に近いキャラクターの地位に~
まとめに入りますが、
マリオはその出自や以降の経歴から、ギミックさえあれば出演できる相当器用なキャラクターであり、パックマンやソニックなどの著名なゲームキャラクターでも成し遂げることのできなかった、「枠に囚われない」ということに対して唯一無二に近しいキャラクター
ということですね。
「世界で一番有名なビデオゲームのキャラクター」というギネスも持っているマリオですが、ここまで確固たるイメージが先行しないキャラクターはゲーム以外の分野でもなかなかお目にかかれないと思われます。
これから先、任天堂はどんなマリオのゲームを発売するのでしょうか。
1つ言えることは、今後もオーバーオールのヒゲオヤジは、ギミックがある限り僕達の前に姿を見せる可能性がある、ということですね。
~余談スペース~
・任天堂側の視点に立った時、面白そうなギミックを考えたのにボツになったとしても、その後でマリオシリーズに活かすことができそうな気がします。
実際はそんなことしないのでしょうが、もしもそんな開発をしていたならとても贅沢な感じがしませんか?
・2017年1月6日より、マクドナルドのハッピーセットにマリオが登場します。気になる方は是非。
・昔のプロ野球で大洋ホエールズ(現在のベイスターズ)に「ポンセ」という助っ人外国人がいましたが、その風貌からあだ名がマリオでした。
その頃のプロ野球は全く知りませんが。
- アーティスト: 任天堂
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