一度は行ってみたいけど、観光シーズンは人が多くてゆっくり出来ない気がしたので、敢えて外して行ってきました、奈良県の吉野。
奈良県に入ってもまだ着かないくらい遠くてびっくりしましたが、とても良い所でしたのでPRも兼ねて書いていこうと思います。
桜の名所で知られる吉野。
紅葉も有名なのですが、夫婦揃って人混みが苦手なので紅葉が散った頃に行きました。
確か11月末くらいだったかと。
まず吉野に降り立って感じたのは木々の香りが広がり、済んだ空気を全身に浴びている感覚に包まれることですね。
仕事と家の往復をしていると分からなくなりますが、やはり自然豊かな場所に足を踏み入れるとはっきり違いが分かります。これだけで来た甲斐がありますね。
少し歩くとロープウェイがあります。
このロープウェイに乗るとお店に直行したり金峯山寺(きんぷせんじ)の銅鳥居までの道のりを大幅にショートカット出来ます。
が、それはつまり吉野の風景や道程をショートカットしてしまうことになるのでは、と協議の末、歩くことを選択しました。
歩くにあたり道は2つ。
勾配がきつく、獣道だが距離が短いルート。
大きく迂回するので距離は長いが、舗装されていて勾配がなだらかなルート。
こういう時、決まって近道のルートを選んでしまいます。道路なら幾らでも見るけど、獣道はそこだけのものじゃないですか。
妻の「近い方が優れている」と謎の理論の後押しもあり、僕達は足を進めました。
これ、写真だと伝わらないですが結構な登り具合です。
砂利が大きいので、雨で地面が濡れていると足に力が入りにくいこともあり、服装のこだわりが強く無ければ運動靴を推奨します。
階段も一段が高く、幅も広めなので大変。
革靴で来た自分を呪いました。
幅狭っ!
階段を登ると急にこんな道に。
ここをもう少し進むともう一つのルートと合流します。
この階段を登れば……
お店が並ぶ道に繋がっています。
尚、お店は反対側にあります。
何故こんなミスをしたのか。コレガワカラナイ。
朝から何も食べてなかった事もあり、ここで腹ごしらえをすることに。
一口食べてから慌てて写真を取るシガラキ。
下はアユ、上はアマゴの塩焼きです。
アマゴはアユに比べて身が締まっていて、脂身が少ない分ダイレクトに魚肉の感触を楽しめます。
どっちも美味しいですが、アマゴの方が好きかもしれません。妻はアユが好きとのこと。
お腹も満たされたので先へ進むと、金峯山寺への入り口といえる、鋼鳥居がお出迎えしています。
間近で見ると大きさよりも柱の太さに目を奪われます。
ここから空が雲に覆われる為、画像がどんどん暗くなります。すまぬ。
この先もまだまだ登り坂が続きます。
途中で道が2つに分かれ、舗装された道と更に登り坂が待っている道になっています。
舗装された道はお店が並ぶエリアにすぐ辿り着けますが、肝心の金峯山寺に寄れなくなってしまうので、またもや登り坂を進みました。それなりに登ったかな?と思っていましたが、まだまだ意外と傾斜があります。
あ、その手前にお団子屋さんがありましたが、妻が草餅を食べて「美味しい!」を連呼していました。
食べていないので感想は言えないのですが、帰ってからも草餅の話題を事ある毎に持ち出していたので、気になる方は是非。
そして到着。
金峯山寺の本堂(金峯山寺 蔵王堂)。
国宝指定を受けており、御堂には過去・現役・未来を現している仏像が3体祀られています。
なんでも明治初期に神仏分離令を受け、廃寺寸前まで追い込まれましたが、崇敬者の厚い信仰によって仏寺として復興、今に至るそうです。
修験道といえば金峯山寺と言われる程だとか。
我々も参拝をしてきました。
合掌って不思議です。手を合わせて祈るというシンプルな行為なのに、気が落ち着いていく様な感覚になりませんか?
そして頭を上げた妻が一言。
「お腹すいた」
気は落ち着きましたが胃は落ち着いてませんでした。
とはいえ、焼き魚以外何も食べていない身では腹は満たされません。隣の人は草餅食べてましたけど。
金峯山寺と共に目標だったとあるお店へ向かいました。
矢的庵(やまとあん)さん。
お蕎麦屋さんです。
さらっと紹介してますが、金峯山寺からかなり歩きます。
金峯山寺奥のお店が並ぶ道を更に上へと登った場所であり、その道中の坂でもちらほらお店がありました。
途中の豆腐屋さんも気になりましたが、今回は泣く泣く断念。誰か代わりにお願いします!
話をもどしますが、矢的庵さんののれんをくぐると、微妙な時間帯であるにも関わらず多くのお客さんで賑わってました。
運良くすぐに案内して頂きましたが、お昼時は混雑が予想されます。
頼んだのはざる蕎麦。
結構コシが強いです。
かといって固い訳では無く弾力に富んでいる為、蕎麦つゆに潜らせなくても風味を感じ取れる味わいでした。
蕎麦つゆもそれに負けないくらい味が濃い目でしたが、それでも蕎麦とつゆがそれぞれ感じ取れる絶妙な塩梅。
正直、吉野まで足を運ぶのはキツかったですが、これが食べられるならまた来たいと思える程でした。
蕎麦の他にも天ぷらや出汁巻き玉子もありましたが、蕎麦団子という名前に惹かれて注文しました。
甘じょっぱいたれに外はカリカリ、中はモチモチしており、お茶請けに持って帰りたいくらい美味でした。
精算を済ませてから地下にも食事スペースがある事に気付き、少し拝見しても良いか尋ねたところ、スタッフさんは快諾して下さいました。
有り難い事に店主さんが解説してくれまして、夏場は地下の方が涼しく快適なのでそちらを優先的に使用するとのこと。
訪れた日が割と寒い季節だった関係で使用してはいなかったですが、内壁と電球色の柔らかな色味と相まって、上階とはまた違う素敵な雰囲気でした。
店主さん、スタッフさん共に笑顔が素敵でした。
ありがとうございました!
この後、先へ進もうと思ったのですが、そろそろ電車に乗らないと帰れなくなる可能性が出てきた為に、ここで断念。帰りに柿の葉寿司をお土産に帰りました。
新婚旅行以来の遠出、しかも縁もゆかりも無い奈良県へ向かう事に心配もあったのですが、かなり楽しい旅行になりました。
吉野の良さの半分も伝えられてない気はしますが、もし訪れる時にこのブログも参考にして頂ければ幸いです。
〜余談スペース〜
・弾丸旅行だった事もあり、帰路に着いた時には夜中も夜中でした。限界をとうに超えていたのか、家に着いてから布団に入るまでの記憶がお互い全くありません。
・そして翌日の仕事は足首が痛い。
吉野に行く時は革靴は避けましょう。