ゲームの話ばかりで人生設計が地下迷宮。

ゲーム(たまに雑記)を中心に話を垂れ流す、見る人のハートを損得+-ゼロにする日記。つか要点掴んで話するの苦手なので最早ダイイングメッセージ。

ゲーム垂れ流し44本目 バトル・マスター -究極の戦士達-

ゲームをプレイしている時、その内容やシステムは充分に面白く楽しめているのに、すごくどうでも良い点にツッコミを入れてしまうことはありませんか?


そこが批判点になるわけでは無いけれど、一度ツッコんでしまったら無性に気になって仕方がない…
ゲームが好きな方なら誰もがこんな経験をしているのではないでしょうか。


ここで紹介する作品ですが、当時子供だった頃にプレイしていたなら恐らく何とも思わなかったでしょう。
大人になってから購入したこと、当時の状況から時が流れたことが、満足感とツッコミを兼ね備えてしまったような気がします。



バトルマスター -究極の戦士達-(SFC)


未来世紀2xxx年、地球。
平穏に暮らしていた人類は、ある日宇宙からの来訪者『ゼノ』に全ての報道機関を奪われてしまう。

宇宙の格闘戦士でもあるゼノは世界征服には興味がないこと、宇宙最強を証明するためにも強豪との戦いを望んでいることを告げた。

「私に勝てばどんな願い事でも1つ叶えてやる」

その一言により、腕に自信のある者達は願いを叶えるために競い始め、世界中から8人にまで絞られた。

最も強い者だけが、ゼノとの挑戦権を得る。
世界中が恐怖におののく中、更に熾烈な戦いが始まろうとしていた。



世に言う「ストⅡブーム」の流れから生まれた数々の格ゲーソフトの1つです。玉石混淆のあの時代ですから既視感は否定できませんが、実は多くの試験的なシステムを登載したハイ・ポテンシャルな作品です。



~現在でも使用されるシステムの先駆け的作品~


この作品の最大の評価点は、『空中ガード』『返し投げ』『投げ受け身』『ガードキャンセル』といったシステムを格闘ゲームで初めて実装したことに尽きます。

これまでの格闘ゲームは、ダウンさせられてからの続けざまの攻めに対処する手段が限られており、酷い作品に至っては、固められたら相手のミス以外で自分の操作を介入させる機会も無いままラウンドが終了する場合もあったのです。

ハメ対策として実装されたこのシステムは、現在の格闘ゲームでも存在していることから分かるように非常に有用であり、同時に攻守の入れ替わりが頻繁に起こり得るスリリングな展開を味わえるのです。


また、ジャンプ中は弱攻撃と中攻撃なら複数回攻撃出来るのも特徴で、先の空中ガードと併せて空中戦の攻防と戦術が面白いですね。


このため、昨今の作品のようなゲームスピードでは無いはずなのに、ゲームシステムのおかげで時代を感じさせないスピーディーさを生み出しています。


話は変わりますが、2つ目のボーナスステージがベルトコンベアーから流れてくるタルを壊すものになっています。破壊目標が動いているのもこの作品からだったのではないかと思われます。



~現在では使用されないであろうすさまじいシステム~


そんな画期的なバトル・マスターですが、画期的過ぎてとんでもないシステムも登載しています。


なんと、必殺技を必殺技でキャンセルできます。

KOF」シリーズのようにゲージを消費して一定時間の間は使用できる、というなら分かるのですが、バトル・マスターでは標準登載です。

そんなアホな、と思った方、気持ちは分かります。
コンボを発見した時には何だか笑えてきます。

例えば主人公格である「ショウ」の『超神拳(要は昇○拳)』は、技が発生して頂点に達した瞬間にもう一度コマンドを入力すると更に上方目指して超神拳を放ちます。お前ロックマンXの世界でも食っていけるよ。


アホっぽさ全開ですが、必殺技のキャンセルタイミングを探すのはなかなか骨が折れますし、コンボ研究の幅広さは相当ですから、試行錯誤しながら破壊力(見た目含む)のある連続技を編み出した時は快感です。



~なんやコイツら~


これだけの優れた部分があるバトル・マスターですが、上記の強烈なコンボのせいかキャラクター関連にも突っ込みを入れたくなります。

当時の影響、と言ってしまえばそれまでとはいえ、起動してすぐに突っ込みたい箇所のプリンアラモードが完成するのに時間は掛かりませんでした。


・毎日はちみつドーナツを食べることが目標の32才。

・悪人をシバきたい一心で治安の悪い世の中を欲する警察官。

チベットで魔獣を召喚する秘術を覚える、3×3でEYESな拳法家。
てゆーかお前最強の武術見つけにチベット行ったのに何覚えてんだよ。

人狼でありながら『ネコキック』という必殺技でアイデンティティーがヤバい。

・とあるキャラクターが持つ唯一の超必殺技を当てると相手は気絶する。つまりもう一度超必殺技を使うと…



と、よくもまぁこれだけ盛り込んだなと感じるくらいにアレな要素がてんこ盛りです。
しかもゼノにお願いすることがドーナツ食いたいだの結婚したいだの自由の女神とお近づきになりたいだのシッポ生やしたいだのもうなんて言うか大抵は本気でどうでもいい願いなので世界は平穏そのものです。

濃い、というよりも変、それがバトル・マスター。



~作品の空気が合えば最高の格闘ゲーム


ハメ対策を講じているのに、必殺技キャンセルそして必殺技のコンボなど一部にエッジが効きすぎた面もありますが、他の格闘ゲームでは真似できない独自の読み合いが存在するのも確かです。
要は格闘ゲームのセオリーではなく、バトル・マスターのセオリーでプレイすることさえ出来れば、相当やり込めることは間違いないでしょう。

研究好きな方はとことんバリエーションを増やして、そして多いに画面で繰り広げられている光景に突っ込んで下さい。



バトルマスター究極の戦士たち

バトルマスター究極の戦士たち




~余談スペース~


・ヒロインである『蘭丸』ですが、SNKのキャラクター『不知火舞』に非常に似通ったコスチュームとなっています。
また、必殺技の一部に関しても同社の『餓狼伝説2』に同じ独特のコマンド…というか名前まで同じものが存在します。

が、ネットで調べてみると簡単には結論を出せる内容ではないので、ここでは匂わせるくらいに留めておきます。気になる方はご自身でどうぞ。


・キャラクター選択画面がウィンドウではなく、全身画像なのも良いですね。シンプルな青の背景と併せて見やすいです。

久しぶりにドラゴンズクラウンのオンラインを。

やっぱり楽しいですね、オンライン。


ここ最近のゲーム生活を振り返ってみると、コンボの研究やデータベース作成、ブログで必要な資料集めなど、一人でゴソゴソしていることが多かったことに気付きました。

せっかくネット環境があるのにソロゲーム生活を続けているのも寂しいので、ここらで脱却せねばと思い立ったのでvitaとドラゴンズクラウンを棚から取り出した訳です。




~初っぱなから焦る~


使用したのはファイター。
普段はドワーフがメインなのですが、いつもそれだと味気ないという理由が1つ。

もう1つの理由に、オンラインでの共闘って色々気を遣うじゃないですか。
ただでさえ久しぶりなのに、ウィザードやエルフの様なテクニカルなキャラクターだと足を引っ張りそうな気がしたんですよね。


さて、まずは感覚を取り戻すためにオフラインで慣らしていこう、と思いきや、ゲートを潜ったらオンライン接続がスタートしていました。


やっべ。
コレやっべ。


もうこの時点で冷や汗が止まらないうえに、ポーション買うの忘れていたことまで思い出しました。難易度がインフェルノではなくハードなのが救いですね。

地雷プレイヤーにならないことを祈りつつ、マルチプレイがスタートしました。



~あんな風に使いこなしたい~


さて、ランダムマッチングを選ぶとほとんどが途中参加になるため、まずは状況の把握が第一です。


・メンバーはソーサレスとエルフ

ソーサレスのライフがもう残ってない。

・ボス部屋までもうすぐ。


頑張ろう(使命感)。


恐らく、僕が参加する前から二人は数ラウンドはこなしているはず。その間にメンバーチェンジがあったとは思いますが、前衛が退出してしまったのでしょう。
てかよくこの面子でBルートのキマイラと戦おうと決意したなぁ。
道中大変だったと思うのですが、ここまで頑張ったプレイヤーのお二方の頑張りを思うと弱音は吐けません。気合を入れ直してボス戦に進みました。


戦いが始まってすぐに思ったのは二人のプレイヤースキルの高さですね。

キマイラというボスは頭が3つあり、そこが攻撃判定になっているのですが、ソーサレスの方は雷属性のジャンプ呪文を当てることで纏めて攻撃していましたし、エルフのプレイヤーは弓と近接攻撃の使い分けが上手く、常に攻撃を当てていました。この二人ならここまで進めたのも納得です。


とはいえライフが心許なかったので、こちらも『サクリファイス(効果中、自身の防御力が上がり、パーティーが受けるダメージを一手に引き受けるスキル)』を発動させて応戦。

絶妙のタイミングでソーサレスが『クリエイトフード(回復魔法のようなもの)』を使用してくれたので、危なげなくクリア出来ました。



~パーティーが増えた…のに~


次のラウンドからドワーフが加入したため、前衛が増えて非常にバランスが良くなりました。

このドワーフのプレイヤーも、投げで敵を一ヶ所に固めた後でメガスマッシュで一網打尽、と非常に丁寧な操作の方だったのですが、用事があったのでしょうか、1ラウンドで離脱してしまい、再び両手に花パーティーに…。

人は失ってから大事なものに気付くんですね。



~新パーティー結成!~


取り敢えず3人パーティーで進んでいましたが、途中で待望の参加者が現れました。

今度はアマゾンです。

あいさつコメントを見る限り海外の方?っぽいですが、ゲームに国境は無いので楽しんでいきたいところ。


アマゾンというキャラクターをドラゴンズクラウンをプレイされたことの無い方に解説しますと、攻撃を宛てれば当てる程に移動と攻撃の速度が上がる、オフェンス重視のキャラクターです。反面、防御力が低いので、スキルで補ったり回避のタイミングを合わせないと一気にピンチになる、中級者向けキャラクターといったところでしょうか。


そのアマゾンが加入したからなのか、今までそれぞれの役割分担をこなしていましたが、パーティーのプレイングスタイルがオフェンス寄りになった気がします。

マルチプレイだと、足並みを揃えるために持続的に攻撃を当てるのは結構難しいのですが、アマゾンのプレイヤーを戦術の核にすれば問題無いと思えるほど、プレイヤースキルが抜きん出ていました。実際、そこから苦戦した記憶が全くありません。これ程のプレイヤーに出会えたのは運が良かったのでしょう。


熱中していると時が経つのは早いもので、明日の仕事に差し支えないためにも6ラウンド終わった段階で途中退出しました。

面白かったなぁ。



~反省会をしようじゃないか~


で。
終わってからふと思ったのが自分の立ち回り。


アマゾンが加入してから道中はともかく、ボス戦ではほとんどガードしかしてないんですね。

ファイターはガードの行動を取ることで周囲にいるメンバーを守ることが出来るとはいえ、僕が攻撃をしたのはボスが反対を向いた時くらいのもの。

しかもアマゾンとエルフはともかく、ソーサレスはカバーした覚えがありません。『クリエイトフード』で援護してもらっているのに…。


ドラゴンズクラウンマルチプレイにはチャット機能が無いので、こうしてほしい、と相手に伝えることができません(チャットが出来ないからこそ、嫌な想いをしない、というのもありますが)から、気付けないこともたくさんあるはずなんですよね。
というか、今度はオフラインできちんと練習してからやれよ、って話ですけど。



~改めて感じる、オンラインの魅力~


各々が離れた場所で共闘作業をするわけですから、ペースが狂ったり慌てたりすることは日常茶飯事です。

それでも、というかだからこそ、普段のプレイではお目に掛かれない出来事が起きて驚いたり、調子良く進んでいるなら今組んでいるメンバーともう少しだけプレイしたいと考えたりするのは、ソロプレイでは決して知れなかったゲームの楽しさを追求している気がします。


ネット環境はあるけど知らない人とはプレイしにくいと考えている方、無理に進めるつもりはありませんが、踏ん切りがつかない方は思い切って参加してみませんか?

相手が嫌な奴だったなら止めれば良いだけ。
良いプレイヤーと組めたなら、ゲームがもっと楽しくなりますよ。





~余談スペース~


・ここまで書いてから気づきましたが、現時点でドラゴンズクラウンマルチプレイの接続先を国内限定にしても、ほぼ繋がりません。
今から始めるなら海外の方と組むのが前提ですね。だからといって特に困ることは無いので、気軽にいきましょう。


PSO2マルチプレイにも興味があります。
今から始めたいけど、KOF14を終わらせてからかなぁ…。


・このサウンドトラックの画像、パーティーって感じの雰囲気出てません?
というわけで、スマホ版の記事の見出し画像にしてみました。


ドラゴンズクラウン オリジナル・サウンドトラック

ドラゴンズクラウン オリジナル・サウンドトラック

1つのことだけに取り組むのは、贅沢なことなのかもしれない

先日、職場の部下と帰りに適当に飯食って帰ろうぜ、とラーメンを食べにお店に入りました。

どうも部下はハマっているスマホゲームがあるらしく、ラーメン待ちの間はずっとプレイしていました。

それに対して話をしろよ、と嘆く上司もいますが、僕はあまり気にしません。仕事が終わった以上、彼のプライベートまで管理するつもりはありませんし、明日からまた仕事をするモチベーションに繋がるならどう過ごそうが自由だと思っています。流石に取り引き先の方と一緒だったら画面端でレバー入れっぱなしのヨガスマッシュしていますが。


そうこうしている内に2人の前にラーメンが置かれたので麺を啜っていたのですが、部下はゲームしながら食べていたんですね。
その光景に

「お前、こんな時にもゲームすんの?」

って突っ込んでしまいまして。


別に責めているつもりはなく、単純な疑問だったのですが、僕の言い方が不味かったのか「すみません」と謝りながら部下はスマホをしまいました。


いや、そういうことじゃなくてね、何て言うかほら、食いながらゲームしてたら味分かんなくね?的な質問をぶつけてみたところ、部下はキョトンとしてこう言いました。



「でも、食べることだけに時間を割くのって、勿体無くないですか?」



この言葉は衝撃でした。

元々2つのことを同時にできない人間ではありますが、『~ながら勉強』のようなやり方をしている人も多いのは知っていますし、その人に合ったやり方ならそれはそれで良いのだと思っています。


しかしながら、まさかご飯を食べるという行為が時間を無為に消費しているという考えに僕は至ったことがありませんでした。


それ以来、外食をする際になんとなく店内を見回して見ると、それほど多くはありませんがゲームをしながら食事をする人は一定数いるのだ、ということを認識しました。

ファーストフード店なら分からなくもないのですが、定食屋のようなガッツリ食事をする場所でもゲームしているのって、何だか不思議な光景でした。


当初は人の気質の変化かなぁ…とか考えていましたが、若い人に限定された話ではなく、ゲームしながら食事をするスタイルは老若男女問わないみたいですから、時代の変化、と捉えるのが近いのでしょう。


それ自体が良いか悪いのかは一概に言えません。
どんなものに価値を重視するのかは人それぞれですから。
部下のように食事の時間に食事だけ、というのは、彼にとっては楽しくないのでしょう。それは彼なりの「楽しい食事の仕方」を模索した結果なのかもしれません。



ただ、これは僕自身も、恐らく多くの人に当てはまることなのかもしれませんが、何かにつけて変化のスピードが早い現在において、腰を据えて物事に取り掛かる機会は大きく失われている気がします。

効率化の弊害、というのはあまりに大げさですが、社会も企業も人も効率を追い求め過ぎて、1つの事に時間を掛けて取り組んでいると能力不足の烙印を押される印象はあるんですよね。

科学の分野で成果を挙げる人って、効率を求めず様々な実験にに時間を掛けて挑戦するじゃないですか。
流石にそれを企業がしていたら倒産まっしぐらですが、その中で遠回りをしたからこそ見えてきたものがあって、我々の暮らしが豊かになっていると思うんです。


「~バカ」という言葉があります。

映画だと「空手バカ一代」とか、それ以外のことは出来ない奴、という表現ではありますが、やりたいことにそれだけ打ち込めるというのはある意味幸せなことではないでしょうか。


重ねて言いますが、食事をしながらゲームをしたって良いと思います。TPOさえ守れば後は自由です。


それでも、僕はぬるゲーマーなりに「ゲームバカ」になりたい。

そうやって不器用なりにゲームと向き合っていれば、ブログの作成のみならず、何か新しい発見ができるのではないか、と期待しているからです。




~余談スペース~


・まぁだからといって個々の自由が許されるプライベート以外では、じっくり腰を据えるのはあまりやらない方が良いとは思いますね。

自分のペースを他人に強いることに成りかねないですし、下手をすれば自分勝手な振る舞いに見えてしまいますからね。

状況に応じて行えるのが一番理想ではあります。


・因みに部下にラーメンの感想を聞いたら、「味噌とちぢれ麺の相性が良くて美味しい。ネギよりタマネギの方が合ってると思う」とのこと。

器用だなぁ…。

『ビール』ではなく『エール』なファンタジー

社会人になってからは体力や気力、ゲームをする時間など、失ったものは多いですが得たものもあります。


居酒屋で引っ掛けるビール。
仕事上がりの一杯が肝臓と心に染み渡ります。
あまりお酒は得意ではありませんが、節度を守って飲めたならば楽しめる、大人ならではの嗜好品です。


そんなビールですが、ゲームでも良く目にする機会が多いですよね。

裏社会を描きとことん大人の魅力を全面に押し出した「竜が如く」シリーズでは、プレミアルモルツやエビスなど、実際のビールが登場します。

一番多く登場するのはファンタジー世界でしょうか。
プレイヤーは酒場で情報や依頼を探すのが主ですが、NPCは楽しそうにお酒を飲んでいます。


ところで、ファンタジーだと"ビール"という表現はあまり聞かず"エール"と呼ばれていることが多いです。

エールとはビールの一種のはず。
海外ゲームならいざ知らず、国内でもコンピュータRPGTRPGでも"エール"の表現が良く見受けられます。


"ラガー"でも"ピルスナー"でもなく、何故"エール"なのでしょうか。
アルコールを楽しめる方はビール缶片手に、僕の妄想にお付き合い下さい。


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写真はウィザードリィオンラインより。
やはり酒場は賑やかなのが一番ですね。


※この記事は飲酒を奨励するものではありません。
二十歳未満の飲酒は法令で禁止されています。ご了承下さい。


~そもそもエールとは?~


エールとは、端的に言ってしまえばイギリス発祥のビールのスタイルの1つです。詳しくは割愛しますが、ビールには様々な製造方法があり、それらの中で『上面発酵』と呼ばれる過程を得て出来たものがエールと呼ばれます。

ビールの歴史は古く、遡ればメソポタミア文明くらいから存在するらしいのですが、この頃は製造方法がまだ安定していませんでした。
エールは安定して製造できる様になってからのスタイルではなかなか古参であり、後に"ラガー"と呼ばれるスタイルが生まれるまで最もポピュラーなスタイルでした。

苦味と甘味のコクが程よく、美味しいエールはフルーティーな味わいをもたらします。
コーヒーで例えるならモカに近いでしょうか。


現在バーなどで見かける機会が多いのは"ペール・エール"と呼ばれているものですね。ペール・エール自体の定義の幅が広いので、共通点こそあれど飲み比べてみると、その違いに驚くことでしょう。


歴史学者ではないので詳しくは分かりかねますが、ビールにはざっくりと

・古代

・中世

・近代

・現代

に分けられると思います。というかそれ以上分けると調べる量が膨大になるので勘弁して下さい。

ファンタジーの世界では、差異はあれども中世ヨーロッパのイメージを持つのが多数だと思いますので、ここでは中世のビールを参考にします。



~中世のビール~


意外に思われるかもしれませんが、この時代では修道院で美味しいビールが作られていました。

生臭坊主の様に感じるかもしれませんが、修道士というのは知識人としての側面も持っています。そして当時のビールは娯楽だけでなく医療としての意味合いもありましたので、修道院で醸造されていたのは何ら不思議なことではなかったのです。

ところが、民衆もビール作成に取り組んでいたのですが、ある時に修道院のそれとは作り方の異なるビールを生み出し、瞬く間に広まっていきました。
今回の内容から逸れるので詳細は省きますが、修道院と民衆の間で激しい争い(殴り合いではありません。要は企業闘争のようなものです)が起こったほどです。



~ようやく登場、ギルドの存在~


さて、長かったですがここからが本題です。

暫くすると、都市が発達し、ギルドと呼ばれる組合が発足しました。
ギルドには肉屋、染物屋、鉄工など、様々な種類があり、それらを区別するために旗を立てて存在を示していました。


もうお気づきの方もいるかと思いますが、この頃にはエールが存在していました。当時はビールの製造はほとんど民衆の手に渡っており、品質の向上を目指して試行錯誤が為されていた、そんな時代だったのです。


エールとギルド。
何だか、聞いたことがあるワードが出てきましたね。



~指環物語から始まる、ファンタジーの歴史~


ファンタジーという概念が広まったのはJ.R.R.トールキン著「指環物語」の成功が有名です。

指環物語の舞台は『中つ国』と呼ばれる架空の世界ですが、著者のトールキンはイギリス生まれであり、登場人物の営みを描くに辺り、執筆時期を考えると恐らく中世ヨーロッパとイギリス文化が潜在的にあったのではないでしょうか。


そして指環物語に影響を受けた「ゲド戦記」「ダンジョンズ&ドラゴンズ」などが日本で受け入れ始めると、

ファンタジー=中世ヨーロッパ

のイメージが強く結びつくようになります。


その中には当然ギルドの存在、そして冒険者の集まる酒場には"エール"が店員によって運ばれていたでしょう。


これは僕の憶測ですが、当時の日本人にとってエールとビールの発音が近く、酒場で提供されていることから判断が容易であったこと、エールという聞き慣れない単語がよりファンタジーらしさを生み出したこともあるかもしれません。



~本日もエール入ります~


いつもの様に妄言を垂れ流しましたが、結局のところゲームではエールはファンタジー要素を出すためのフレーバー程度のものです。ですから、そこまで注視しても意味は無いですし、する必要もありません。


キャラクターメイキングをする時。

情報を得る為に酒場を訪れた時。

何となくふらっと立ち寄った時。


プレイヤーがファンタジーの世界に入った時、今日も誰かにエールは提供されているでしょうから。





~余談スペース~


Googleアドセンスでしたっけ?
アルコールの話題を書くと審査が通らなくてウンチャカピーらしいです。
別にブログで一山当てるつもりも無いので困らないですけど、そこまでお酒を目の敵にしなくてもよくないですか?
どこまでいっても飲む人間のモラルの問題であって、お酒そのものに罪は無いと思うんですけどねぇ…。

「酒は飲んでも飲まれるな」これ、鉄則ですよ。


・重々申し上げますが、当ブログはお酒を飲むことを推奨するわけではありません。
未成年者はもちろん駄目ですし、規定年齢に達している方でも節度を守りましょう。

日本は酔いつぶれた人間に寛大な国ですが、酩酊することは周りの人に迷惑が及ぶ、非常に恥ずかしいことです。社会人なら尚更。

説教臭くて申し訳ありませんが、皆様もどうかお気をつけ下さい。


・最後の文で格好良く〆たつもりでしたが、改めて見返すとそんなことは無かった。

ゲーム垂れ流し43本目 ユーラシアエクスプレス殺人事件

映画では良くあることですが、ゲームにおいても有名な役者の起用を大々的に宣伝することは珍しくありません。
龍が如く」シリーズは数多くの俳優が演じており、新作が発表される度に誰が登場するのか、ファンの方は心待ちにしているでしょう。


・「プロジェクト・ミネルヴァ」は藤原紀香

・「玻璃(がらす)の薔薇」はTOKIO松岡昌宏


が主演ですよと聞かされれば、誰かの興味を引かせることは出来そうですよね。


ここで紹介する作品は、これら上記で紹介した作品よりも1世代前のハードであり、その後も実写作品を数多く手掛けるエニックス(現スクウェア・エニックス)でもあり、メインの登場人物が当時全盛期のアイドル達という超豪華な顔ぶれで一部の界隈を賑わせた、忘れるにはインパクトが強すぎた代物でした。



★ユーラシアエクスプレス殺人事件(PS)


私立探偵である主人公の許に、顔見知りでもある『つばさ』から電話が入った。

『黎明女学園』の生徒であるつばさは、現在は修学旅行で中国にいる。すぐに来て欲しい、というつばさの懇願に従うがままに、上海にある『ユーラシアエクスプレス号』に乗り込む。


無事につばさと合流した主人公だが、彼女の鞄の中にいつの間にか入っていたらしい「修学旅行中に殺人が起こるかもしれない」と書かれた手紙を見せられる。


つばさが主人公に調査を依頼しようとした矢先、客室で殺人事件が起こってしまう。

列車が発車している以上、犯人はこの中にいる。


次の到着駅まで2時間。

主人公とつばさは早速調査を開始した。



エニックスが映画のようなゲームに挑戦した意欲的な『シネマアクティブ』シリーズの第1段となるのが、このユーラシアエクスプレス殺人事件です。

人物と選択肢を選んで事件を解決に導くアドベンチャーゲームですが、今までのエニックスとはかなり毛色の異なる作品だと言えるでしょう。



~オーソドックスな探偵アドベンチャー


基本的な操作としては、列車間を移動しながら生徒や教師、関係者に話を伺い、時に質問を選択して得られた証言や証拠から犯人を推理する、というオーソドックスな探偵アドベンチャーになります。

ただし、列車が目的地に着くまでに解決しなければならないため、時間の制約があります。
時間は移動や会話をする度に消費しますので、どんな質問をするのか、次は誰に話しかけるのかをある程度は考えておかないと悪戯に時間だけが過ぎていきます。
初回のプレイではなかなか進まず焦ってしまいがちですが、助手のつばさがメモを取ってくれるので上手く活用しましょう。


詳しくは後述しますが、各生徒には『好感度』が隠しパラメータとして仕込まれており、自身の身の振り方がエンディングに影響します。
アドベンチャーにちょっとしたギャルゲーをプラスしたゲーム、といったところでしょうか。



~当時から考えて豪華なキャストが勢揃い~


何と言っても、このゲームの一番のウリは有名なキャストを取り揃えたことにつきますね。
特にメインを務める学生達を演じるアイドルの起用に対しての力の入れようは並大抵ではなく、よくこのメンバーを取り揃えたものだと関心します。

ざっと挙げると


榎本加奈子

代表作は『家なき子2』『アルジャーノンに花束を』。
『ハマの大魔神』で有名な元プロ野球選手、佐々木主浩の妻でもあります。


馬渕英里何

白線流し』『GTO』に出演。
近年で有名なのはNHKゲゲゲの女房』でしょうか。


新山千春

『リング~最終章~』に出演。シンガーソングライターの岡野宏典のPVにも出演しています。
元々はグラビア関連の仕事をしていましたね。
新山小春は彼女の娘です。


深田恭子

説明不要、『ゆうこりん』でお馴染みの深田恭子ですね。
近年の作品では落ち着いた女性を演じることも増えた彼女ですが、今作ではその片鱗が垣間見えます。


加藤あい

海猿』『池袋ウエストゲートパーク』で印象に残った方は多いのではないでしょうか。
東進衛星予備校』のイメージキャラクターを務めたこともあります。


東山麻美

女優、声優、シンガーソングライターと多岐に渡る活躍をしている方ですね。
実はあまり知らないので語れないのが申し訳ないのですが、舞台でも活躍している辺り、エネルギッシュだなぁと驚きました。


中島礼香

こちらもグラビア畑の方ですね。
残念ながら事務所と対立したために芸能界を引退してしまいました。
今回のために何か書こうと思ってDVDを借りたのですが、大変健康的なbodyだったということ以外は全て抜け落ちました。


☆佐藤仁美

ホリプロタレントスカウトキャラバン』グランプリを獲得してデビューした女優。因みにこの時の特別賞が常軌で紹介した新山千春だったりします。
実は芸能界にデビューする前に、『中学生日記』に生徒役として出演していたそうです。


この他にも高田純次田口浩正といった錚錚たるキャストで起用されており、迫真の演技力によってドラマを見るかのような臨場感溢れるプレイで楽しめるのは間違いありません。



~「足で探せ」を地で行くプレイ~


ネタバレは極力避けますが、恐らく1回目のプレイでクリアするのはかなり難しいと思われます。


何故なら、この事件を解くためには『登場人物達から特定の情報を入手しながら進めていく』というフラグを立てて進めていくゲーム性になっているからです。


①Aという人物から得た情報をBに話す

②Bが新たな情報を提供する

③新たな情報をC,D,Eに話すことで新しい選択肢ができる


本当はもう少し複雑ですが、このような一連の手順を繰り返していくことで真実に近づいていきます。


特殊なシステムは一切ありません。
人から得られる情報から自身で推理して真実に辿り着くまで、プレイヤーの試行と思考が全てです。



さて、往年のドラマに出てくるベテラン刑事のような地道な捜査を繰り返す本作ですが、大きな問題点がプレイヤーの行く手を阻むのです。

それが上記で挙げた制限時間の概念。

列車が到着する2時間以内に事件を解決するためにも、漫然とした聴き込みではあっという間にゲームオーバーとなってしまいます。

初回でクリアするのが難しい理由は、この制限時間という障害が全て、と言っても過言ではありません。


その為にも順序立てて情報を引き出すだけでなく、余計な質問をしないことを念頭に置くことが大切です。
正しい解答を導きだすことはもちろんですが、どれが誤った選択肢なのかを見定めることも重要なのです。

つばさのメモだけに頼らず自分でも攻略チャートを整理していれば、次の周回ではそれが大きな力になっています。この点は捜査系ゲーム特有の醍醐味ですね。



~大作と呼ぶにはゲーム性が乏しいか?~


本作は大変魅力的なキャストで揃えられているのは何度も語りましたが、ゲームとしてはそれが足を引っ張ってしまった印象があるのも否めません。


登場する生徒達には『好感度』が設定されており、各々の好感度の高さによってエンディングに違いが生じる訳ですが、そこに力を注いだ結果の代償か、ギャルゲー的要素以外の部分が非常に淡白です。

あれほど複雑だったフラグに対して事件の内容は薄いですし、聴き込み以外のシステムが存在しないのでダレやすいのも拍車を掛けています。

ハードの都合上とはいえ、移動に少し時間が掛かるのも困り者です。
ただ、読み込み時間中は列車間を移動するシーンを組み込んでいるといった工夫もありますので、そこは評価したいところです。



総じて光るモノは多いけれど、評価に繋がるまでには至らず。
そして、フラグ立てと時間制限のややこしさと肝心の殺人事件の内容があっさりしていた為か、当時は豪華キャスト以外の評価点を見出だす前に話題から消えてしまったのが残念である反面、妥当なところなのでしょう。


・事件の捜査を「プレイ」と捉えるか「作業」と捉えるのか

・キャストに魅力を感じるのか


その2点をどう感じるのかが、このゲームの評価の別れ道になるでしょう。



ユーラシアエクスプレス殺人事件

ユーラシアエクスプレス殺人事件




~余談スペース~


・話し掛ける人物を選んだ後に↓キーを押すことで、アイドル達の上半身と下半身に視線を移すことができます。
暫く見てると怒られますが。


・一応攻略本も出ていますが、多分必要ないと思います。あの頃のアイドル達を眺めたいなら一見の価値はあるでしょうか。
今回ゲームの画像が無かったので、代役としてこちらをタイトル画像にさせて頂きました。




※ここから先の一言はネタバレ全開なのでスクロールさせて頂きます。





























































アイドルの好感度がエンディングに作用する時点で犯人の絞りこみが簡単すぎやしませんかねぇ…。